“保活“という用語がかなり普及するほど、保育園に入園するのが難しい状況が続いていますね。
私が長男を出産した5年前に先輩ママから聞いたのは、「区役所で泣いて実情を訴えた方がいい」とか、「少なくとも週に1回は区役所の担当者に顔をあわせた方がいい」とか、いろいろな話を聞き、知らない世界に驚愕したことを思い出します。
私は東京都大田区に住んでおり、二男の保活をした2014年は世田谷区に続き、東京23区内第二位の待機児童数を誇るような、厳しい状態でした。
最終的には先着順の認証保育園に救われ、上述のような戦術は使わずに何とか二人とも保育園に入ることができました。
私はあまり社交的でなくママ友が少ないので、長男の初めての”保活”時(2011年)は、Googleさん・Yahooさんの検索頼りでいろいろ調べたりして、大変苦労しました。
保活の際に一生懸命調べたこと・私の実体験をこれから2回に渡ってブログによって纏めようと思いますので、保活初心者のママ・パパに参考にして頂ければと思います。
二. 保活スケジュールと見学時のチェックポイント
今回はまず、保育園の種類と特色について説明します。
保育園の種類の呼び方は少しずつ変わりますが、保育園は大きく分けると7つの種類があります。
大田区の場合、1~5までは区役所保育サービス課で保育園の一覧表配布しており、1.認可保育園、3.小規模保育所、4.保育ママについては、申込窓口も保育サービス課となります。
“保活”の活動開始の第一歩は、まず保育園の種類を理解し、区役所で保育園の一覧表を入手することです。
1. 認可保育園
大田区0歳の場合、0円~63,500円(所得に応じて、別途延長保育料))
国が定めた認可基準(設備の広さ、保育士等職員の数など)をクリアして、都道府県知事から認可された施設です。
運営費を国や自治体から補助が出ているので、保育料が比較的安いのが特徴ですが、競争が大変厳しく入りにくいです。
保育料は、世帯の所得で決まるケースが多く、生活保護を受けている世帯や前年度の住民税非課税だったりすると、保育料がゼロだったり1,000円だったりします。
認可保育園は「公立園」と「私立園」の2種類があります。どちらも認可保育園なので申込方法は同じなのですが、運営の中身については違うことが多々あります。
公立園は市区町村の自治体が運営しており、私立保育園は、社会福祉法人・NPO法人・学校法人・企業など、様々な団体が運営を行っています。
自治体が母体となっている公立園は、先生の異動が数年ごとにあります。園長先生が変わったことで、保育園の方針も変わったというケースもあります。
私立園は複数の園を経営しない限り先生の異動はないため、同じ先生方にみてもらえるというメリットがありますが、あわない場合は逆に在園中ずっと厳しいかもしれません・・・・
我が家は、現在は2人とも認可保育園の「私立園」に通っています。最寄り駅の認可保育園が2つありますが、そこには入らず、一駅先の「私立園」に入ったのは延長保育が2時間可能でかつ柔軟対応をしてくれるということと、園長先生の人柄、またそれがスタッフに行き届いていると見学して感じたからです。 実際、アタリでした!
この第一希望の私立保育園はいきなり入れた訳でなく、0歳児のときに二人とも認証保育所に通ってプラス加算があったので、1歳児4月でこの第一希望の保育園に入れました。(この保育園に0歳児の枠がなく、1歳児からの保育園だったことも大きいです。)
大田区では、多様なニーズに応え、保育サービスの充実(2時間以上の延長保育、延長定員の拡大、0歳児からの延長受入)に向けた取り組みを行うため区立保育園の民営化を進めています。
そのため、「公立園」・「私立園」の二分類ではなく、「区立区営」・「区立民営」・「民立民営(私立)」の三分類になっています。
「区立民営」は、区が民間に運営業務を委託して、「区立民営」の認可保育所として事業を行っており、先ほど説明した「公立園」・「私立園」の間のような存在です。
また認可保育園は、兄弟姉妹がいる場合優遇されており、認可保育園に2人以上在園している場合、2人目の保育料は半額になります。3人目の保育料は、0.1をかけた金額になるので、兄弟姉妹がいる場合には、断然認可保育園に入れた方がお得です。
2人目・3人目の保育料が優遇されるので、0歳~2歳の保育料が高い期間の保育料が安くなるから、大変お得に感じます。
我が家は、二人目も最初は認証保育所にしか入れなかったので、初年度は二人で9万円5千円くらいかかっていましたが、二人とも認可になった現在は、二人で5万5千円くらいになっています。(延長保育料は別途支払)
2. 認証保育所
東京都が定めている基準を満たした施設で、0歳児保育を必ず実施しています。
国の基準による従来の認可保育所は、設置基準などから大都市では設置が困難で、また0歳児保育を行わない保育所があるなど、都民の保育ニーズに必ずしも応えられていませんでした。
東京の特性に着目した独自の基準を設定して、多くの企業の参入を促し事業者間の競争を促進することにより、多様化する保育ニーズ応えることができる、新しい方式の保育所が認証保育所です。
申込は、認証保育所に直接行います。
園庭がない・認可に比べて狭いなどはありますが、違う公園に散歩に行くなど、我が子は楽しそうに過ごしていました。
産休明けから利用できる場合が多く、市区町村によっては、保育料に補助制度があります。(大田区の場合、1人あたり1万円/月の補助あり)
認可と大きく違うのが、入園料が必要であることと、小さい赤ちゃんが多く、幼児は少ないのが特徴です。
メリットとしては、認可保育所は決まったらすぐに復帰しなければなりませんが、認証保育所では枠だけ押さえておいて復帰はしないということも運用として許されていることが多いようです。
長男の時に復職したものの最初の2カ月は病気ばかりで仕事にならなかったので、私は二男の時は認証保育所に4月~5月まで2カ月預け、6月から復職しました。
保育料は2カ月間余分にかかったものの、これは結果として大正解で、慣らし保育も育休中に済ませ、病気の洗礼も終えてから復職したので、大変スムーズに仕事ができました。
3. 小規模保育所
以前は待機児童対策として、市区町村が整備している保育室でしたが、2015年4月より始まる子育て支援法により、国の制度として実施され、「東京スマート保育」です。
料金についても、大田区は2014年まで月額44,000円でしたが、2015年からは認可保育所と同様、区が定める利用料(世帯収入に応じた応能負担)が適用されていますが、支払方法などは小規模保育所によって異なるので、直接保育所に問い合わせる必要があります。
小規模保育所は先述の通りマンションの一室などを活用するため、園庭がないところが主流ですが、認証保育所と同様に近くの公園に遊びに行ければそれほど問題にはならないと思います。
あくまで一時的な機能を果たすためにあるので、0.1.2歳児の受け入れをしているところが多いようです。
大田区の小規模保育所は、1・2歳児を対象とした定員19名以下の保育施設です。
4.家庭福祉員(保育ママ)
一定の資格を持った保護者が、 自宅かグループ保育室で0歳~2歳の家庭的な保育をしてくれます。区が紹介をしますが、契約は保育ママと直接契約します。
定員は数人しか預からないところが多く、保育時間も原則17時までくらい(延長ができても6時までなど)で、保育ママの有給休日・夏休み・弔事休暇などがあります。
他の保育所と比べると少人数なので、 保育ママと子供、親の相性がより大事になってきます。
5. 定期利用保育事業
東京都が施設や職員の基準を定めており、毎日の利用のほか、利用者が預けたい曜日や保育時間を柔軟に決められます。
対象は0歳~2歳となっています。
保育園に直接申し込むことになります。1時間あたりの利用料金計算が可能である。
保育料は施設毎に、日額2,200円(1日8時間まで)、月額44,000円(月 160時間まで)の範囲内で設定されている。
6.認可外保育施設
別称ベビーホテル、無認可とも言われ、運営実態は様々です。
私は保育園に入れなかったら育休を1回だけ延長するという選択肢があったため、この選択肢は調査しませんでした。
無認可だから危ないと決め付けるよりも、実際に自分の目で見て、判断するのがよいと思います。
7.企業内託児所
メリットとしては会社の制度なので、復職時期にあわせて比較的入りやすいケースが多かったり、会社カレンダー・就業時間にあわせて保育時間が設定されており、仕事が両立しやすいという点です。
自宅と会社が近ければ大変便利だと思いますが、自宅と会社が遠い場合、会社まで子供を連れていく必要があること(電車通勤の場合特に大変)、夫婦の会社が反対方向だったりすると送迎が片方に偏りがちになってしまうことがあります。
利用できる方まだ少ないと思いますが、夫婦どちらかの会社にあるのであれば、選択肢として考えておいた方がよいです。
2の認証保育所についても3歳以降の定員は大変少ないし金額的にも認可より高いケースが多いため、転園される方が多いです。
しかし、認証保育所の場合、子供が楽しそうに通っている、延長保育が手厚いなど差別化された保育に魅力を感じて、最後まで通い続ける方もいらっしゃいます。
我が家も見学して大変気に入った認証保育園があり、そこに入れたら小学生に入るまでいてもいいかもと思いましたが、残念ながらご縁がありませんでした・・・・・
以上、保育園の種類と特徴について記載してきましたが、”保活はいつから始めたらよいか?” “保育園の見学時のポイントは?”などは次の記事をご覧ください。